数年前、介護保険を利用し
実家の手すり工事を近所のリフォーム屋さんにお願いしました。
その時は両親とも元気だったので
「キレイに手すりを付けてくれてよかった」と
喜ぶ両親の顔を見ていました。
「手すりが丁度良いところにない」
いざ、足腰が弱り手すりを使いはじめると
母はトイレや玄関の上り下りに苦労しています。
何故、丁度良い場所に手すりを取り付けられないのか?
次に手すりを付けるとしたら、どの様にするか?
人任せにしてしまった私の反省点を含め、
考察を書いていきます。
「下地がないので手すりがつけられない」
工事の方がクチにする言葉です。
私も同じ経験をしたことがあります。
「下地がない」とは、どういうことでしょう?
一般的な木造住宅の下地です。
木軸(モクジク)と呼ばれています。
マンションや商業施設で使われる軽量鉄骨の下地です。
金属性の肉薄の素材なので「不燃性」と「軽量化」がメリットです。
「スタッドとか軽量」と呼ばれています。
下地は基本縦方向にあるので
ビスやクギでボードや合板を張ります。
ボードを張りが終わると
下地は見えなくなりますが、
パテをかけた白い部分に下地があることが推測できます。
この縦のラインに画像のような「手すりの受け」(ブラケット)をビス止めすることになります。
ここからがポイントです。
下地の間隔について説明をします。
わかりやすい図案がありましたので
引用をさせていただきます。
下地
http://www.nbl-asnon.co.jp/operation/standard.html
①木軸
横方向の下地を胴縁と呼びます。
縦の下地は455mm 間隔です。
この図では、しっかり下地(骨組み)を作っています。
②スタッド。
横に揺れ止めがあります。
縦の下地は303mm 間隔です。
①と②では
②胴縁のある木軸のほうがビスを止められる箇所の
多いことが想像つくと思います。
悲しいことに
図のようにしっかり下地を入れてあれば問題ないのですが
十分に入っていないケースがあります。
壁全体に強度がなく、塗装やクロスのひび割れの原因にもなります。
これが手すりを付ける際の
必要な部分に「下地がない」原因だったりします。
ここからが、私の対応策です。
①玄関やトイレ等、ボードの代わりに合板を使う。
②不燃が求められる場合は合板の上にボードを増し張る。
※仕上げる直接の下地が不燃ボードであれば、防炎には問題ありません。
③壁の仕上げを行う前に手すりをつける。
壁が仕上がっていない状態で暫く使って頂き微調整をする。
手すりが丁度よい場所についたことを確認して
壁を仕上げ手すりを最終固定する。
①をすることで、壁面全てに頑丈に下地を付けることが出来ます。
合板のアクや経年劣化で木の収縮が起きることを考えると
小さな部屋であれば②がおススメです。
全くの余談ですが、下地がない場合一般的に
「ボードアンカーを使う」という方法があります。
ボードアンカーは
石膏のボードに、接地面を多くするだけのものなので
どんなに丈夫と言っても
石膏ボードは重さが加われば崩れてしまします。
手すりをボードアンカーで止める施工業者さんは居ないと思いますが
DIYがお好きな方は気をつけてください。
絶対に手すりをボードアンカーで止めることはやってはいけません。
質問がありましたら
コメントを頂けると嬉しいです。