バリアフリー④

バリアフリー

数年前、介護保険を利用し
実家の手すり工事を近所のリフォーム屋さんにお願いしました。
その時は両親とも元気だったので
「キレイに手すりを付けてくれてよかった」と
喜ぶ両親の顔を見ていました。

「手すりが丁度良いところにない」

いざ、足腰が弱り手すりを使いはじめると
母はトイレや玄関の上り下りに苦労しています。

何故、丁度良い場所に手すりを取り付けられないのか?
次に手すりを付けるとしたら、どの様にするか?
人任せにしてしまった私の反省点を含め、
考察を書いていきます。

「下地がないので手すりがつけられない」

工事の方がクチにする言葉です。
私も同じ経験をしたことがあります。
「下地がない」とは、どういうことでしょう?

一般的な木造住宅の下地です。
木軸(モクジク)と呼ばれています。

マンションや商業施設で使われる軽量鉄骨の下地です。
金属性の肉薄の素材なので「不燃性」と「軽量化」がメリットです。
「スタッドとか軽量」と呼ばれています。

下地は基本縦方向にあるので
ビスやクギでボードや合板を張ります。

ボードを張りが終わると
下地は見えなくなりますが、

パテをかけた白い部分に下地があることが推測できます。
この縦のラインに画像のような「手すりの受け」(ブラケット)をビス止めすることになります。

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ここからがポイントです。
下地の間隔について説明をします。
わかりやすい図案がありましたので
引用をさせていただきます。

下地

http://www.nbl-asnon.co.jp/operation/standard.html

①木軸
 横方向の下地を胴縁と呼びます。
 縦の下地は455mm 間隔です。
 この図では、しっかり下地(骨組み)を作っています。


②スタッド。  
 横に揺れ止めがあります。
 縦の下地は303mm 間隔です。

①と②では
②胴縁のある木軸のほうがビスを止められる箇所の
多いことが想像つくと思います。

悲しいことに
図のようにしっかり下地を入れてあれば問題ないのですが
十分に入っていないケースがあります。
壁全体に強度がなく、塗装やクロスのひび割れの原因にもなります。


これが手すりを付ける際の
必要な部分に「下地がない」原因だったりします。

ここからが、私の対応策です。
①玄関やトイレ等、ボードの代わりに合板を使う。

  
②不燃が求められる場合は合板の上にボードを増し張る。
※仕上げる直接の下地が不燃ボードであれば、防炎には問題ありません。

③壁の仕上げを行う前に手すりをつける。
 壁が仕上がっていない状態で暫く使って頂き微調整をする。

 手すりが丁度よい場所についたことを確認して
 壁を仕上げ手すりを最終固定する。

①をすることで、壁面全てに頑丈に下地を付けることが出来ます。
合板のアクや経年劣化で木の収縮が起きることを考えると
小さな部屋であれば②がおススメです。

全くの余談ですが、下地がない場合一般的に
「ボードアンカーを使う」という方法があります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 082.jpg

ボードアンカーは
石膏のボードに、接地面を多くするだけのものなので
どんなに丈夫と言っても
石膏ボードは重さが加われば崩れてしまします。

手すりをボードアンカーで止める施工業者さんは居ないと思いますが
DIYがお好きな方は気をつけてください。
絶対に手すりをボードアンカーで止めることはやってはいけません。

質問がありましたら
コメントを頂けると嬉しいです。